相続税の申告について税理士に相談したほうがよいケース
1 相続税について税理士に相談すべきケース
相続税について税理士に相談すべきケースとして、以下のようなものが挙げられます。
- ① 遺産分割方法が決まらない場合
- ② 遺産に不動産が存在する場合
- ③ 相続税が課税されるかどうかわからない場合
- ④ 遺産総額が大きい(1億円を超える)場合
- ⑤ 相続した上場株式を売却して現金化する予定がある場合
- ⑥ 自社株式が存在する場合
- ⑦ 相続税の申告期限が近い場合
今回は③・④・⑤について説明していきますが、上記のそれ以外の事情がある場合にも、税理士に相談をしたほうがよいケースがあります。
2 相続税が課税されるかどうかわからない場合
相続財産が基礎控除(3000万円+相続人の数×600万円)以下であれば、相続税の申告も納税をする必要がありません。
ただし、各種特例を使用して初めて基礎控除以下になる場合には、申告をしたうえで納税額が0円になります。
例えば、相続人が3人いて基礎控除が4800万円であるケースにおいて、不動産が3000万円、預貯金が1000万円であれば、申告不要、納税額0円となります。
一方、不動産が5000万円(配偶者が遺産分割で取得するため小規模宅地の特例を適用して1000万円)、預貯金が2000万円であれば、相続税申告をしたうえで、納税額が0円となります。
相続税が課税されるのかどうかや、基礎控除以下か基礎控除以上かでお悩みの場合には、税理士にご相談ください。
3 遺産総額が大きい場合
遺産総額が1億円以上ある場合には、税務署も関心を持ちやすいですので、税理士に依頼せず、ご自身で申告書を作成された場合には、税務調査が入りやすくなります。
やはり遺産が多い場合には、税理士に依頼をしたうえで、確実に申告をすることがおすすめです。